ゆるゆる条件の重ねてエクシーズと全体墓地送り
《天霆號アーゼウス》エクシーズ・効果モンスター ランク12/光属性/機械族/攻3000/守3000 レベル12モンスター×2 「天霆號アーゼウス」は、Xモンスターが戦闘を行ったターンに1度、 自分フィールドのXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。 (1):このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。 このカード以外のフィールドのカードを全て墓地へ送る。 この効果は相手ターンでも発動できる。 (2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドのカードが 戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。 手札・デッキ・EXデッキからカードを1枚選び、 このカードの下に重ねてX素材とする。
PHANTOM RAGEで登場する《天霆號アーゼウス》。
その緩い召喚条件により、全てのエクシーズデッキがフリーチェーンの全体墓地送りを行えるようになったと言っても過言ではないとんでも新規。
自分・相手問わずXモンスターが戦闘を行いさえすれば重ねてX召喚が可能であり、必ずしも戦闘を行ったXモンスターに重ねる必要はないのでダウナードやガイドラのようなモンスターを挟むことで素材数の水増しも容易という融通の利きっぷり。
エクシーズ召喚を行うデッキなら広く採用できるカードですが、今回は《天霆號アーゼウス》を特に活かしやすそうなデッキの考察です。
《天霆號アーゼウス》と相性のいいテーマ
直接攻撃や戦闘に強い効果を持つXモンスターを扱うテーマ
わくわくメルフィーズエクシーズ・効果モンスター ランク2/地属性/獣族/攻2000/守 500 獣族レベル2モンスター×2体以上 このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。 このターン、自分の「メルフィー」モンスターは直接攻撃できる。 (2):相手ターンに、自分フィールドの獣族Xモンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを持ち主のEXデッキに戻す。 その後、そのモンスターが持っていたX素材の数まで、 自分の墓地からレベル2以下の獣族モンスターを選んで特殊召喚できる。
重ねてX召喚の条件である「Xモンスターによる戦闘」を安全に行いやすいXモンスターを擁するデッキ。
特に直接攻撃効果は「相手フィールドにモンスターを残してしまう」というデメリットをアーゼウスの墓地送り効果で補いやすくかみ合います。
同パックで登場する《わくわくメルフィーズ》をはじめ直接攻撃効果を持つXモンスターは多数存在し、特にランク1、3、4、8には素材縛りのない2体素材で出せる直接攻撃効果持ちが存在します。(条件有りの直接攻撃ならランク7、9も該当)
それら直接攻撃できるXモンスターのカードをテーマ内に要するのは【メルフィー】【LL】【RR】【魔人】【十二獣】【ハーピィ】。
中でも素材数を増やしやすい【十二獣】、共通効果で手札に戻ることで墓地送りを回避できる【メルフィー】あたりとの相性は良好か。
そのほか、戦闘破壊耐性を持つ《神騎セイントレア》等、戦闘に強いモンスターも相性〇。
《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》の直接攻撃効果や《神騎セイントレア》の戦闘破壊耐性はX素材を消費する必要がないため、《ダウナード・マジシャン》を挟むことでアーゼウスに素材を4つ持たせられることも覚えておくと良さそうです。
【無限起動】
無限起動ハーヴェスター効果モンスター 星2/地属性/機械族/攻 0/守2100 このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。 デッキから「無限起動ハーヴェスター」以外の「無限起動」モンスター1体を手札に加える。 (2):このカード以外の自分フィールドの機械族モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターとこのカードは、ターン終了時までその2体の元々のレベルを合計したレベルになる。
無限起動ロックアンカー効果モンスター 星4/地属性/機械族/攻1800/守 500 このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。 手札から「無限起動ロックアンカー」以外の機械族・地属性モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。 (2):このカード以外の自分フィールドの機械族モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターとこのカードは、ターン終了時までその2体の元々のレベルを合計したレベルになる。
機械族のエクシーズモンスターを主力とするデッキであり、レベル12を2体そろえてのX召喚を狙いやすいテーマ。
《無限起動ハーヴェスター》+レベル10機械族(バレット・ライナー等)
《無限起動ロックアンカー》+レベル8地属性機械族
という組み合わせで簡単にエクシーズ召喚可能。
先行1ターン目から立てることができるほか、《無限起動ゴライアス》《超重機回送》で素材数を増やすことも容易。
特に前者はX素材として持つと破壊耐性を得られるため《天霆號アーゼウス》の(2)効果の対象としても優秀です。
【列車】
こちらも機械族のエクシーズモンスターを主力とするデッキ。
《超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ》のワンキル失敗時の選択肢となるか。
《緊急ダイヤ》《臨時ダイヤ》などをセットして全体墓地送りに巻き込むことも可能。
アーゼウス自体が《臨時ダイヤ》対応のステータスでもあります。
また、《No.81 超弩級砲塔列車スペリオル・ドーラ》の耐性付与によりアーゼウスの墓地送りを回避できるのも好相性。
先述の無限起動との混合構築ではレベル12を2体そろえてのX召喚も狙えます。
【クロノダイバー】
クロノダイバー・リダンエクシーズ・効果モンスター ランク4/闇属性/サイキック族/攻2400/守2000 レベル4モンスター×2 このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):自分・相手のスタンバイフェイズに発動できる。 相手のデッキの一番上のカードをこのカードの下に重ねてX素材とする。 (2):自分・相手ターンに発動できる。 このカードのX素材を3種類(モンスター・魔法・罠)まで取り除く。 その後、以下を適用する。 ●モンスター:このカードをエンドフェイズまで除外する。 ●魔法:自分はデッキから1枚ドローする。 ●罠:相手フィールドの表側表示のカード1枚を選んで持ち主のデッキの一番上に戻す。
クロノダイバー・ハック永続魔法 このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、 自分フィールドのXモンスターは特殊召喚したターンには、 相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。 (2):自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、そのX素材の数×300アップする。 さらにそのモンスターが、元々の持ち主が相手となるカードをX素材としている場合、 このターンそのモンスターは直接攻撃できる。
《クロノダイバー・ハック》により直接攻撃が行える上、《クロノダイバー・リダン》は自身の効果でアーゼウスの全体墓地送りを回避可能です。
また、X素材を供給する効果を持つカードも多く、X素材をため込んだ《クロノダイバー・リダン》に重ねることでアーゼウスの効果を複数回使うことも可能。
【バージェストマ】
バージェストマ・オパビニアエクシーズ・効果モンスター ランク2/水属性/水族/攻 0/守2400 レベル2モンスター×2 「バージェストマ・オパビニア」の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードは他のモンスターの効果を受けない。 (2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、 自分は「バージェストマ」罠カードを手札から発動できる。 (3):このカードが罠カードをX素材としている場合、 このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。 デッキから「バージェストマ」罠カード1枚を手札に加える。
「バージェストマ」モンスターはモンスター効果を受けない耐性を持つため全体墓地送りに巻き込まれずに共存可能です。
モンスター効果を受けない耐性を持つモンスターは数あれど、エクシーズ主体のデッキかつテーマ全体でそれを擁するのはバージェストマぐらいでしょうか。
伏せカードを多用するテーマなので全体リセットは相性が悪そうにもみえますが、フリーチェーンを中心に採用したり、《トラップ・トリック》にチェーンする形でアーゼウスの効果を発動することで罠カードを1枚残したり、《バージェストマ・オパビニア》の効果で手札からバージェストマ罠を発動したりと構築や立ち回りでフォロー可能。
「バージェストマ」Xモンスター自体は特別戦闘に強いわけではないですが、《神騎セイントレア》や《幻影騎士団カースド・ジャベリン》等のランク2モンスターの力を借りればXモンスターによる戦闘という条件も難しくありません。
アーゼウスの短所である「全体リセット後の盤面が貧弱になりやすい」という点を補いやすいテーマと言えそうです。
エクシーズデッキ期待の新星
フリーチェーンの全体墓地送りというとんでも性能が全てのエクシーズデッキに採用できるようになると考えるとなかなかの衝撃ですね。
対象耐性&破壊耐性が強固な耐性と言われるのも時代遅れになっていきそうです。
相性のいいテーマを思いついたら追記します。