1.はじめに
後述の制限下でPS2版ドラゴンクエスト5(以下PS2版DQ5)の低レベルボス撃破に挑戦しています。
1度使用したキャラの再使用をラスボス前まで制限した攻略となります。
ナンバリングタイトルの中でもトップクラスの仲間キャラクターが存在しているDQ5で、豊富な仲間たちを活かす条件で何かやってみたいなぁと思ったのが事の始まり。
そこで他の方のやり込みを調べていく中で出会ったのがおてうさんによる「PS2版DQ5初期レベル・ボス撃破」。
制約によりそのゲームの特性(この場合は豊富な仲間)がより輝くという縛りプレイの設定に感銘を受けました。
とはいえ、まったく同じことをしても仕方ないので使用キャラはレベル1のみにし、より「低レベル」を目指しました。
本来はレベル1でのボス撃破ができない幼年期も、オープントレイ技という半ば反則技を用いてレベル1で戦っています。
レベル1キャラ不足によりミルドラース戦ではそれまで使ってきたキャラを再登板させていますが、各地で戦っていた仲間たちが集結して強敵に挑む熱い展開ということで…。
1.1.プレイ条件,制限事項
- (ほぼ)全てのボスをレベル1キャラのみで撃破する
- 攻略対象となる「ボス」とはストーリー進行上回避できない勝利が必須の戦闘とする
- ストーリー進行とボス撃破は分離
- LV1でない主人公はパーティに加えないか、戦闘開始直後にメガザルで自主退場する
- 種・木の実は確実に手に入るものだけ使用(うごくせきぞうの確定ドロップ含む)
- 仲間モンスターは勧誘レベル12以下のレベル1モンスターのみ
- 1度使用したキャラはラスボス前まで封印
- 同種モンスターの複数同時起用を禁止
- すごろく場のステータス変動マスの使用禁止
- ふっかつのたま使用禁止
- ミルドラース戦のクリア後要素使用禁止
縛り条件の多くは「低レベルボス撃破」系のやり込みによくあるものです。
今回はそれらに加えて
7の縛りによりピエール/パペック/メタリンら強力な仲間モンスターの使用が大幅に制限され
8の縛りによりミルドラースにパペットマン×3やピエール×3といった組み合わせで挑むことができなくなっています。
使用不可能なレベル1キャラは、
必要な勧誘レベルが高いプチット族4種とはぐれメタル、クリア後に仲間になるプチタークとプオーンの計7種
使用可能キャラはそれ以外の初期レベル1のモンスターと人間キャラ総勢31種となります。
ラスボス戦までにボス戦は20戦あるので、なるべく少ない人数でボスを倒すことが必要になるほか、どのボスに誰をぶつけるかの選択が重要になります。
前半は人員不足と賢さ不足、後半は単純に敵が強く苦労していくことになります。
補足:封印縛りにより従来の低レベルボス撃破と何が変わるのか
使用したキャラをラスボス前まで封印する縛りが本攻略の肝となるわけですが、この縛り一つで従来行えた戦術の多くが実行不可能となります。
具体的な影響として大きいのは以下の3点。
- ほとんどのボス戦で採用されていたピエールの使用制限
- ピエールと共に中盤以降ほとんどのボス戦で採用されていた神秘の鎧の使用制限
- 従来問題にならなかった弱いボスの存在感の上昇
1.ほとんどのボス戦で採用されていたピエールの使用制限
従来の低レベルボス撃破において、耐性と装備に優れるピエールは幼年期のボス、イブール、ゲマ(エビルマウンテン)、ミルドラースを除く全てのボスを単騎で突破というまさに八面六臂の大活躍をしていました。
本攻略ではそんなピエールの使用が最大2戦にまで制限されることにより、別のキャラの別の戦略でボスに挑んでいく必要性が生まれます。
2.ピエールと共に中盤以降ほとんどのボス戦で採用されていた神秘の鎧の使用制限
ピエールの強さの根源の一つである神秘の鎧。
これが手に入る中盤以降は、HPがある一定値以下なら防御、それ以外は攻撃という戦法で多くのボスを屠ることができました。
今回の縛り条件は直接的には神秘の鎧に対して何の制限も課していませんが、実際は大きく制限されています。
というのも、本攻略で使用可能な仲間キャラのうち神秘の鎧装備可能者はピエール/サイモン/コロヒロの3体しかいないのです。
つまりラスボス戦までに神秘の鎧を使えるのも3戦まで。
低レベル攻略の強き味方である神秘の鎧抜きでの戦いが多いのも本攻略の特徴です。
この影響で、まだ祝福の杖が入手できない青年期前半において自前の回復手段を持つガンドフ(ビックアイ)が重要な存在になるなど、意外なモンスターへスポットが当たることも。
3.従来問題にならなかった弱いボスの存在感の上昇
従来の攻略で「ピエールが適当に殴って終了」で済まされていた、または触れられることすらなかった戦いも本攻略では重要な意味を持ちます。
封印縛りの都合上、どんなに弱いボスもこちらの戦力を一つ削る脅威となるためです。
ボスへの攻略に際し「ただ勝つのではなく、どれだけ重要戦力を残して勝つか」という要素が生まれるのも本攻略の特徴です。
補足2:そもそも「低レベルボス撃破」ってなに?(ストーリー進行とボス撃破の分離について)2022/04/18追記
「低レベルボス撃破」とは何なのか、ひいては縛り条件の「ストーリー進行とボス撃破は分離」についての補足となります
まず、「低レベルクリア」と「低レベルボス撃破」は似て非なるものです。
クリア時のパーティの平均レベルもしくは最高レベルを抑える「低レベルクリア」に対し、「低レベルボス撃破」は各ボスの撃破レベル(と人数)を抑えることを目標としています。
「ボスAの撃破にキャラXを使った結果、レベルが上がってしまいボスBに低レベルのキャラXで挑めなくなった」
「ボスCで消費アイテムを使ったためボスDを低レベルで倒せなくなった」
といった事態を避けて各ボスの撃破レベルを下げるため、低レベルボス撃破ではストーリー進行とボス撃破のデータを分けながら攻略していきます。
ゲームの性質によってはそういった措置が不要な場合もありますが、ドラクエの低レベルボス撃破は経験値と消費アイテム(木の実など)の関係でストーリー進行用とボス撃破用でデータを分けるケースがほとんどだと思います。
全ストーリーを1つのセーブデータで通してクリアする低レベルクリアに対し、「1つのセーブデータで1つのボス戦に全力投球」を繰り返すのが低レベルボス撃破と言えばイメージしやすいかもしれません。
そのため種の使用個数もその時点で入手できる最大数を毎回使用していることがほとんどとなり、あるボス戦をレベル1で挑んでいたキャラが別のボス戦でもレベル1で登場するなんてこともあるのが「低レベルボス撃破」のやり込みとなります。
最も、条件や目標設定は人それぞれで絶対的なルールはありません。
ラスボスに対するクリア後要素の可否はその例の一つで、初回撃破前の要素のみで挑戦する人もいれば、クリア後要素を駆使してより低Lvを目指す人もいます。
(今回の私のやり込みは前者で、ラスボス戦にクリア後要素は使用していません)
1.2.裏技/バグ技/小技の扱い
PS2版DQ5における各種裏技等の扱いについて。
本攻略ではバグ技と呼ばれるものも結構使用しています。
〇1.カジノ技使用可
〇2.属性武器による敵の防御行動無視は使用可
〇3.ルカニ破り等の装備品の着脱による技は使用可
△4.アイテム増殖技は時間短縮を目的とする場合のみ使用可
通常プレイで個数制限のあるアイテムの増殖は禁止
△5.オープントレイ技は幼年期において仲間勧誘目的でのみ使用可
本来行けない地域でのアイテム入手は禁止
×6.そのほかデバッグルームなどの裏技や外部ツールを用いたチート禁止
〇=制約なく使用可能とする
1.カジノ技
ゲーム再開後最短距離でスロットに向かうことで高確率で大当たりを出す技。
RTAにおいてカジノ技有のレギュレーションが存在するほど活用しやすくメジャーな裏技です。
PS2版DQ5のカジノはこの技無しでも稼ぎやすく、プレイ時間短縮以上の効果はないため使用可とします。
2.属性武器による敵の防御行動無視
「ほのおのツメ」「こおりのやいば」「ふぶきのつるぎ」の3種の武器はダメージ計算が特殊なためか、敵が防御行動をとっても通常通りのダメージを与えることができます(おそらくPS2版のみ)
活用できる機会も少なく別に禁止してもいいのですが、PS2版DQ5ならではの小技なので使用可とします。
なお、本編で活かされることはなかった模様。
3.ルカニ破り等の装備品の着脱による小技
ルカニで守備力を0にされた後、現在装備しているものより強い装備に換装することで装備の守備力差分の守備力を復活させる「ルカニ破り」等の小技は使用可とします。
装備品の着脱によるあれこれはDQシリーズお馴染みの要素ですね。
△=制約付きで使用可
1.アイテム増殖技
際限なくアイテムを増殖できる技。
入手手段が限られているアイテム(例:賢者の石)の増殖は禁止しますが、敵からのドロップアイテムとして手に入るもの、購入可能なものについては増殖しても作業時間短縮以上の効果はないと考え、使用可とします。
本攻略では小さなメダル(ジェリーマンやはぐれメタルが1/64でドロップ)を増殖させます。
当然、ドロップする敵が出現しない段階での増殖は禁止。
種/木の実類の増殖は特に禁止せずストーリー攻略キャラに増殖して使うのはいいですが、ボス攻略キャラに使用できるのは縛り通り確実に手に入る個数分のみとします。
2.オープントレイ技
PS2本体のディスクトレイをプレイ中に開けることで、本来行けない地域へ行く等様々なことが可能になる技です。
本攻略では幼年期に馬車を入手しレベル1の仲間を確保するために使用します。
ただし、本来行けない地域でアイテムを回収したり、青年期以降にオープントレイ技を使ったり、幼年期に必要以上に仲間を勧誘して青年期に持ち越すようなことは禁止します。
×=使用不可
そのほかの裏技、バグ技や、外部ツールを用いたチートは使用禁止とします。
1.3.各ボス撃破レベル
※徐々に追記していきます。
幼年期
おばけキャンドル×3:主人公、ビアンカ
おやぶんゴースト:マウス、ブラウン
ザイル:ガップル
ゆきのじょおう:コロファ
青年期前半
ニセたいこう:ヘンリー,キャシー
ようがんげんじん:ピエール
カンダタ:サイモン
アームライオン+オークキング:クックル(アームライオン:マッシュ)
オークLv20:スラりん
キメーラLv35:イエッタ
ジャミ:ガンドフ
青年期後半
ゴンズ:コロヒロ
ゲマ(ボブルの塔):おばドル
ブオーン:パペック
りゅうせんし×2:コロマジ
ラマダ:ピピン
イブール:ヌーバ
ダークシャーマン×2:フローラ
ゲマ(エビルマウンテン):メタリン
ヘルバトラー:ミステル
ラストバトル(封印解除)
ミルドラース1:
ミルドラース2:
おまけ(一部縛り解除、封印対象外)
うごくせきぞう:主人公1、ビアンカ1(おばけキャンドル戦の動画に内包)
カンダタこぶん:ザイル1(ザイル戦の動画に内包)
1.4.謝辞,参考文献
本攻略を行うにあたり以下のサイト、レポートを参考にさせていただきました。
この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。
・ドラクエ5完全攻略D-navi(https://www.d-navi.info/dq5)
基本的な情報が見やすくまとまっており、アイテム収集等で活用させていただきました。
・PS2版DQ5いまさら調査(http://pingval.g1.xrea.com/ps2dq5/research/)
モンスターの行動確率やドロップアイテム、状態異常の成功率等、普通にプレイしているだけではわからない情報の宝庫です。
ボス攻略を考えるうえで大いに参考になり、勝率を事前にある程度計算することができました。
・DS,PS2,SFC版ドラゴンクエスト5完璧徹底攻略(http://www.kirafura.com/dq/5/5.htm)
すごろく場の出現敵及び出現レベルを参考にさせていただきました。
このサイトがなければ青年期前半の妖精の剣使用には至らなかったと思います。
・ドラゴンクエスト大辞典を作ろうぜ!!第三版 Wiki(https://wikiwiki.jp/dqdic3rd/)
各種仕様等の情報について参考にさせていただきました。
・赤ちゅん生日記(http://blog.livedoor.jp/red_chun/)
PS2DQ5の様々な仕様を検証・解明されています。
本攻略においてはローテーション行動に対する1ターン休みの仕様、イブールの行動パターンの仕様(特定条件下での防御飛ばし)を参考にさせていただきました。
・おてうさんによる「PS2版DQ5初期レベル・ボス撃破」(oteu.net)
冒頭で述べた通り、本攻略のプレイ条件はおてうさんの攻略のパク…オマージュです。
制限により豊富な仲間モンスターを活かすという発想に感銘を受けました。アドレスはおてうさんのHPです。
・PONさんによる「PS2版DQ5 新モンスターのみ使用低レベルボス撃破」(https://pondq.at-ninja.jp/)
ゴンズ戦における神秘の鎧+1ターン休み戦法を(私が調べた限りでは)おそらく初めて低レベルボス撃破で採用した方です。
残念ながらweb上での公開はされておらず、すでに絶版で私自身レポートを持っていないため詳細は不明。アドレスはPONさんのHPです。
・MS-06さんによる「PS2DQ5極限低レベルボス撃破」(https://kyokugen.info/dq5/dq5llcmemo.html)
敵のマホカンタ飛ばしの条件(パーティのMP0)を解明されており、本攻略でも攻略キャラへの不思議な木の実投与につながりました。
残念ながらWeb上では簡易レポートしか公開されておらず該当の内容がぼかされていますが、赤ちゅんさんのサイト内で明かされていました。
・すこぼんさんによる「DS版DQ5低レベルボス撃破」(http://scobon.blog105.fc2.com/)
機種やプレイ条件の違いにより戦術面での共通項は少ないですが、全編通しての詳細なレポートは貴重であり参考にさせていただきました。
アドレスはすこぼんさんのブログです。
・えぐちさんの「NDSDQ5日記」(http://eguchi54.g3.xrea.com/ndsdq5diary.html)
PONさんが行ったゴンズ戦の戦法について、すこぼんさんのレポートに対するコメントとして触れられています。
また、攻略動画作成にあたり以下の動画作成ソフト、サイトの素材を利用しました。
・饅頭遣いのおもちゃ箱(https://manjubox.net/)
饅頭遣いさんが開発した「ゆっくりムービーメーカー4」を動画作成に使用させていただきました。
初心者の私でも簡単に楽しく動画を作ることができました。
・YouTuberのための素材屋さん(https://ytsozaiyasan.com/)
動画作成時に素材を使用させていただきました。
簡単に動画に華を添えることができました。
1.5.使用機器・その他注記等
使用機器
PS2本体
SCPH-50000
コントローラ
SONY純正アナログコントローラ
HORIアナログ振動パッド2ターボ
その他
攻略の肝となるPS2版DQ5ならではの仕様、道具効果等はある程度記載するよう心がけていますが
「判断力」「制限行動」等のDQシリーズ全般にかかわる仕様については長くなるため解説していません。
気になる方はドラゴンクエスト大辞典などをご参照ください。
>>おばけキャンドル攻略へ